「檜原村ふるさとの森」にて里山林保全作業してます
2014年10月23日(木)、時おり小雨が降ったり止んだりの天気の中、とうきょう森林産業研究会のメンバーと「檜原村ふるさとの森」にて里山林保全作業をしてきました。
この「檜原村ふるさとの森」はかつて地域住民により雑木林や畑、カヤトなどなどに利用されていて、その後砕石場となったものの、閉山となり35年間放置されて、荒廃した状態になっている村有林です。
山は放置されていると草木が生い茂り暗い森になってゆきます。
かつては薪や落葉、きのこなど森を利用することによって整備された雑木林が維持されていました。そして森の生活と風景が切っても切れない関係にありました。今から見ると、古き良き時代であったように思われます。
今では補助金でもないと、なかなか森林整備が進まないというのが現状のようです。
しかしながら、森は宝の山でもあり、さまざまな多面的機能を持っています。
ひとつ例を挙げると、森林浴の効果があります。森林の中の平坦な所をゆったりと歩くと、NK細胞が活性化されるので、がん予防の効果があることが知られています。そんなことから最近では各地に森林セラピー基地がつくられたりしています。
森林に手を入れることによって新たな価値を生み出してゆくことができれば、日本は持続的に豊かに国になってゆくのではないかと思います。
森づくりをすることによって地域の活性化を図るとともに、地球環境問題も考える取組みを進めるため、NPO法人フジの森は指定管理者として「檜原村ふるさとの森」の管理を任されました。
すでに森林∙山村多面的機能発揮対策交付金に係る活動計画書がつくられていて、平成26年度から28年度の3年間に渡る計画が策定されていました。
この活動計画により、今回は皆で森の中の道づくりの作業を行なったという経緯です。
先ずは管理棟にて、作業の説明、注意点、危険な点の確認。
外へ出て、各人にノコギリと太枝切り鋏が渡され、簡単にストレッチなどの準備体操をしてから森の中に入ってゆきます。
写真が作業前、鬱蒼と草木が通路を塞いでいます。
作業は総勢12名で行いました。4人づつ3班に分けて、先頭班が道を切り開き、中間班が切った樹木を運び出し、最終班が運び出した樹木を小さく切りまとめて置くというような役割分担で進んでゆきます。
木を切るという単純作業なので、人数がいるとそれだけ作業がはかどります。
見る見るうちに道の視界が開けてゆきました。目に見えるかたちで作業の成果が現れると、結構達成感があるものです。
お昼は「四季の里」で地元の食材を使った料理をいただきました。舞茸の天ぷらに、赤いのはスイスチャードの天ぷらです。
午前中2時間、午後から2時間くらいの作業で見晴らしの良いところまで道が出来ました。汗もかかないくらいで良い運動になり、森林浴の効果もあったのではと思います。
道の脇にはコガネタケが生えていました。
実はこの作業、ただのボランティア作業ではありません。午前午後作業すると昼食+5,000円の作業費が出ます。皆で環境に良いことをして、適度な運動にもなり、森林浴の効果もあり、美味しい料理もいただける。森林にかかわると、いろいろなお土産がついてきます。森林に興味のある方は、このような活動にぜひ参加されることをおすすめします。