東京都主催の「森林ふれあい教室」に参加してきました

2014年11月6日(木)、東京都主催の「森林ふれあい教室」に参加してきました。

~東京の森林で生まれた木が、住まいになるまで~と副題がついているように、奥多摩の水源林→伐採現場→植栽現場→原木市場→製材所→多摩産材モデルルームと、木材が住まいになるまでの流れに沿って一通りの現場を見学するという内容の濃いツアーでした。

 

午前9時にJR青梅線河辺駅を出発。参加者約40名、東京都森林課の佐伯さん、案内役に多摩木材センターの三谷さん、森林ボランティアの方6名、カメラマンなどのメンバーで大型バスでの移動でした。

参加者は50歳以下の人が数名、大多数は60歳以上の参加者でした。平日ということもあるのかもしれませんが、もっと若い人にたくさん参加して欲しいと思いました。

 

とても盛りだくさんの内容なので、とりあえず見学順に写真で紹介してゆきます。

 

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1.小河内ダム

奥多摩に1957年(昭和32年)につくられた。都民の緊急の場合の水瓶である。森は水源林としての機能もあるというお話。きれいな水を守るために森を守ってゆかなければならない。そのためには適切な森林管理が欠かせません。

 

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2.伐採現場

水源林の後は実際に伐採作業が行われている現場の見学。御岳山へと至る赤い鳥居を過ぎたところでバスを降り、約10分程林道を歩く。林床にはしっかりと下草が生えている。

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山で切り出された材はケーブルによってふもとの作業場まで運ばれる。急峻な地形のため、このような方法をとっている。

現場では2台の作業車が作業をしていた。

左側の作業車は一台で規定の長さにする玉切りと枝落しをおこなう。高性能、高価な車である。

作業は1チーム数人というこぢんまりとしていた。

このような現場は滅多に見られません、ということで興味深く見学をさせていただきました。

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伐採される樹木はほとんどがスギかヒノキです。

スギ材とヒノキ材の見分け方を教えてもらいました。

木の断面を見て、中心部分の赤身と周りの白い部分の差がはっきりしているのがスギ材で、一面に白く見えるのがヒノキ材です。

年輪に垂直方向に細長く跡がついているものが見えますが、これは枝落しした跡です。枝落しをした年以降の年輪では跡がありません。製材した時に節が見えない方がグレードが高くなるので、なるべく小さなうちに枝落しするのが良いということでした。

 

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3.植栽現場

ここは青梅市二俣尾にある「環の森」と名付けられた所です。東京の木で家をつくる会が管理運営をしているようです。

写真は多摩木材センターの三谷さんによるレクチャー。

昨年の大雪のため、雪起こしをしたとのこと。倒れた苗木を紐で引っ張って苗を立てる。この時、紐を幹に縛るのではなく、枝の根本に縛るのがポイントです。幹に縛ると成長につれ幹に紐が食い込んでしまいます。

樹木の植え付けは、高さ45cmの苗が基本で、1haに3,000本を植えます。つまり1坪に1本の割合です。そして成長とともに間伐をしてゆき、10年後には1haに1,500本くらいになるそうです。

どうせ間伐するなら、始めから1haに1,500本植えでよいではないかという質問がよく聞かれますが、密に植えることによって光を求め上へ真っすぐに成長することや、良い木を選んで残すことが出来ることなどから、このように植えているということです。

 

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4.多摩木材センター

奥多摩で伐採された木材はここの原木市場に運ばれてきます。

東京都で唯一の原木市場です。毎月10日と15日に”せり”が行われています。

平成5年に初市が開催されました。

1m3いくら?で価格が決まります。例えば太くて高いスギ材で15,000~円/m3、細いものだと7~8,000円/m3。だいたいスギ材で10,000円/m3、ヒノキ材で20,000円/m3あたりが相場とのことです。

1回のせりで約700m3、本数にして6~7,000本が取引されます。

市場の役割は、様々な木材を整理、仕分けをすることで、場内に並べられた材木は写真の奥から手前に安い材から高い材まで値段順、つまり太さ順にきれいに並べられています。

 

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5.多摩産材製材所

 

訪れたのは日の出町にある浜中材木店。

林業関係は年々経営環境の厳しさを増し、後継者が育たないという状況の中、ここの製材所では跡継ぎが育ち、明るい兆しが見えます。

その跡継ぎから説明を受けたのですが、工場内の製材音が大きすぎて、ほぼ説明が聞き取れませんでした。。。。

ですので、写真のみで失礼します。

 

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6.多摩産材モデルハウス

山から原木市場、製材所を経て、かたちになったのが、木の家です。

浜中材木店からほど近い場所に、東京の木で家をつくる会でつくったモデルハウス「環の家」があります。

家の中はふんだんに木を使った意匠がみてとれます。

このモデルハウスは床面積26坪で工事費80万円/坪ということなので、

26坪×80万円/坪=2,080万円

ということになります。

一般の消費者には少しハードルが高いようです。ただ、東京都としてもこれら一連の取組みを後押ししているので、これからの時代、循環型の暮らしを選ぶ人が増えてゆくのかなと思っています。

 

という行程で「東京の森林で生まれた木が、住まいになるまで」を見てきました。

木の家がつくられるまでに、いろいろな職種の人達の作業を経ているということが、実感として感じられました。

一日の内でそれぞれの現場を体験できた貴重なツアーでした。

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